IT業界は実力主義?給与に与える影響は?

ヤギの戦い

はじめまして。

44歳男性です。現在5社目の会社のシステムグループでプロジェクトマネージャーをしております。IT業界での経験は22年です(とても長くなりました)。

今回は、「IT業界は本当に実力主義の世界なのか?」ということで、私の経験を踏まえて記載させて頂きます。

IT業界における”実力”とは?

前置きが少し長くなりましたが、「IT業界は本当に実力主義の世界なのか?」という質問にYesかNoで答えさせて頂きますと、答えは”Yes”で、実力主義だと思います

“実力”の定義は様々だと思うのですが、どんな”実力”のレイアーでも、ほぼその実力通りの結果(処遇・給与)となると思う点で、実力主義だと思っています。

では、その「”実力”とは」ですが、

各分野での”実力”と、そのために必要な能力(あえて3つと絞って記載)は下記と考えております。

そして、下記の実力を発揮し、結果を出している方は、おのずと処遇・給与もいいことを経験上、見てきました。

1.業務システム部門

問われる実力:見える化/業務効率化を実現するシステムをサービスインできる力

サービスインとは:

企業の情報システムなどで、新しいシステムが正式に稼動を開始し、従業員などが業務で実際にそのシステムを利用し始めること。

必要な3つの能力:

①コミュニケーション能力

②調整能力

③論理的思考能力

※:もちろんプログラミング能力も必要ですが、ここではあえて外しています。

「システムをサービスイン」って当たり前のように思われるかもしれませんが、実は当たり前ではありません。

特にシステム利用者が100人以上の規模のシステムですと難易度は高く、100のシステムの企画があった場合、

①納期通り、かつ稼働後に期待した効果が出た:20%
②納期遅延、または稼働後に期待した効果が出なかった:60%
③稼働に至らなかった:20%
という感じです。

当然ですが、ここで”実力のある人”は①ができる人です

こういう方は、ソフトウェアハウス/SI(System Integration:システム導入)企業では課長/部長となり、ユーザー企業の場合ですと、情報システム部で課長/部長となっていきます。

成果の測定方法の一例ですが、業務システムは設備投資に似ていまして、システム導入費用5,000万円に対して、そのシステムによって、年間で減る工数が1,000万円だった場合、5年で回収という考え方がされます。

問題は減る工数の1,000万円が本当に実現されたか(これを測定するのも実は難しいです)であり、5年で回収された結果を出す(または経営層にその実感を持ってもらえる)ことができれば、実力として評価されます。

2.制御システム部門

問われる実力:使いやすい/速いシステムをサービスインできる力

必要な3つの能力:

①企画力・想像力

②連携する装置(ハードウェア)の知識

③プログラミング能力

ここでは自社製品に組み込まれるという前提で考えますが、製品開発費用(ハード+ソフト)5,000万円に対して、その製品(装置)の年間売上が1,000万円だった場合、5年で回収という考え方がされます。

制御ソフトのエンジニアとしては、その目的に沿うシステムを企画・開発して製品に組み込みます。

目指す考え方が、「業務システム」と少し変わりますが、プロジェクトマネージャー、リーダー、メンバーの果たす役割は「業務システム」と同じです。

3.ホームページ制作部門

問われる実力:集客力のあるホームページを作成できる力

必要な3つの能力:

①マーケティング的な分析力

②SEOに関する知識

③デザイン力(構成、色使い等)

※:SEO:Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略です。

ホームページも業務システムに似ていますが、5,000万円の費用投下を5年で回収する考え方は少しあるのですが、それ以上に会社・製品・サービスの宣伝(マーケティング)の意味合いが強いです。

能力にも記載しましたが、マーケティング的な分析力は、かなりレベルの高いスキルです。

この部分は社長またはそれに準ずる役員が担い、ホームページ制作部門はホームページを製作するだけに留まる場合もあります。

ホームページ制作の道に進まれるのであれば、マーケティング的な分析のところまで行くことを念頭に置いたキャリアプランを考えて頂かれることをお薦めします。

「ハードウェアメーカー」等のその他の分野については、紙面の都合もあり割愛させて頂きます。

給与面について

一方、実力の見返りとなる処遇・給与面について、少し触れさせて頂きます。

なお、役割によって処遇・給与面が変わる部分が大きいので、立場/役割を、

1)メンバー/プログラマー

2)リーダー/設計者

3)プロジェクトマネージャー(役割の同じ)

に分けて説明致します。

1)メンバー/プログラマー

このときの処遇は、社員であることが一般です。

給料も残業代以外は大きな変動はないと思います。

IT業界に入った際の、最初の立場となるのは、やはりプログラマーです(一部オペレーターや監視という立場の場合もあります)。

プログラミングはシステム構築の不可欠な要素であり、基礎能力を身に付けることになります。

目的に合致したプログラムとなっているか自身でチェックできるプログラマーは、”できる”と位置づけられ、リーダーやプロジェクトマネージャーへとステップアップしていきます。

なかには、「自分はこのままプログラムを作り続けたい」という方が稀におられるのですが、残念ながら、リーダー・マネージャーに比べると給与の上がり方は低くなってしまう現実があります。

2)リーダー/設計者

次に、プログラムがある程度しっかり組めるようになると設計者となります。そして、ほぼ同じくらいの時期に、システム構築チームにおいて、リーダーまたはサブリーダーとなっていきます。

ここでいう設計の範囲は、小さいものならプログラム1本の設計、大きいものなら数十本~数百本のプログラム設計の場合もあります。

ここで申し上げたいポイントは設計をすると、それをプログラマーの方に作ってもらうことになる(そして進捗管理も行う)ということです。

これには上下関係というものは実際にはないのですが、一般的には設計者が助監督・管理者、プログラマーが作り手・要員とみられることが一般です。

イメージのための例えですが、住宅建築での、建築士さん(設計)と大工さん(作成)の関係に似ています。

ですので、設計者兼リーダーとなったときに「管理」という要素が出てきて、それを学び始めます。

このときに、処遇として、リーダーや主任と言った肩書を持ちはじめ、給料も上がります(ということが多いはずです)。

3)プロジェクトマネージャー

最後はプロジェクトマネージャーです。

システム構築チームを1つ~複数管理します。

またSI(System Integrator:システム導入請負)企業のマネージャーですと何社ものシステム構築プロジェクトを管理します。

そして、果たすべきミッションは、「システム/ホームページのサービスイン」であり、実力=結果となると思います。

結果によって、課長/部長、そして取締役と昇進し、給料も上がります。

逆この部長・取締役のレベルになりますと「昇進が止まる」ということも現実問題として発生します。

(20代の読者の方には、まだ先で考え過ぎる必要はまったくないと思います。ただ、現実としては知っていてもいいと思います・・・)

そのため、マネージャークラスは結果にこだわらざるを得ないですし、それをリーダーやメンバー(プログラマー)に求めます。

これが、上司と部下の意識の差かもしれません。

ただ、「結果を出せ」というマネージャーは、実は結果は出ないことが多いと思います。

リーダーやメンバーに対して、少しだけ道を引きながら、やらせて、考えさせて、できるように育てるマネージャーは、さらにマネージャーとしての飛躍を遂げると思っています。(経験則ですが、嘘ではないと考えています。)

“実力”をつけるために

上記のように、実力とそれに対する処遇という形で実力主義について堀りさげてみましたが、私個人の思いとして、読者の方に”実力”をつけて欲しいと願っております。

その実力は上記の形そのものでなくても、”皆様が将来に見つけた実力”でも結構です!

ただ、ここでは上記の書いた実力を前提にして書かせて頂きます(それしか書けないという側面もあります)。

そして、私の経験・能力不足であり、恐縮ですが、ここでは業務システムでの事例を使って実力をつける道筋をお示しできればと思います。

ここでも、誤解を恐れずに書きますが、それぞれの段階で下記をやって頂ければ実力は上がると思います。

プログラマー/メンバー(役割/立場)

IT業界に入られる方は、プログラミングが好きなはずです。そこは放っておいても勉強されるでしょう。

ですが、ステップアップされる人は、①データベース②テスト・デバックを大事にされるとステップアップが早まると思います。

特に業務システムに当てはまりますが、データとプログラムがうまく流れることで初めていいシステムとなります。

今はイメージできないかもしれません。

実際、入社したばかりのプログラマーはプログラムのことばかり考える人が多く、結果的に品質の低いプログラムを作成し、ステップアップが遅れます。

(制御システムやホームページでは、データベースの比重はかなり小さいので、プログラミングやデザインに注力されていいと思います。)

テスト・デバッグでの原因調査は、「論理的思考能力」を高めてくれます。

プログラミングでのロジック構築も論理的ではあるのですが、今の構造化プログラミング((1)順次処理、(2)分岐処理、(3)反復処理)のなかでは、パターンはかなり限られます。

ですが、デバッグの原因の要素は、データ、オペレーションにタイミングなどが複雑に絡み合い、想像力も織り交ぜて、事実・原因を特定します。

ある意味探偵みたいです(笑)

この作業が、「論理的思考能力」を高めることに大きく寄与します。

プログラマーになったばかりの方は、デバッグで論理的に原因追究するのがかなり苦手なので、ここで大きな差が付くと思います。

そして、余談であり、私の考えが多分に入りますが、最初の3年間を目一杯やってください。

上手く言えませんが、以後の仕事に対する、意欲・姿勢を決定付ける時期にように思えます。

ぜひ、最初の3年間を大切にして、ご自身のキャパシティーを拡大してださい。

リーダー/設計者

処理タイミングの意識とシステム利用者とのコミュニケーションを大切にしてください。

処理タイミングとは、「システム利用者はいつデータを入力するのか」、「そのデータはいつ集計されるのか(日次/月次)」などを指しています。

タイミングを常に意識することで、システムのイメージを具体的に掴むことができるので、システムの品質を高めることに繋がり、設計者としてのスキルが高まります。

そして、上記のタイミングを掴むことに加えて、要望などもシステム利用者とできる限り話をして、汲み取ることが大事になります。

システム利用者にも経営層から社員の方まで多様ですので、それぞれの立場の意見も汲み取ることを、このときにやり続けて頂きたいと思います。

一例をお話しますと、下記となります。

自分がSI企業のSEで、ある会社様の販売管理システムを構築する際には、順次以下のことを聞く必要があります。(これが唯一の正解という意味ではなく、様々な立場の人に、大小様々なレベル話を聞くという例です。)

必要なやり取り

・この販売管理システムの目的は?

(見積・受注・請求業務での省力化、処理状況の見える化、数値の見える化など)また、システムの置き換えなら、なぜ今のシステムを捨てて置き換えるのか?

→営業部長(ときには社長)には必ず伺いますし、営業部門キーマン、営業事務の方に伺う場合もあります。

・見積・受注・請求のそれぞれを、何をトリガーに、いつ、誰が入力するのか?

製品のバリエーションで担当や承認ルートが変わるか?など

→いわゆる「ヒアリング」と言われるもので、営業部門キーマン、営業事務の方に聞いて、網羅的に整理します。

・新しいシステムを使っての、人の動き(運用)、システム機能は問題がないか?

→「新業務フローの確認」などの呼び方をしますが、営業部の方とかなり密接に話しますし、まだ、システムができていない状態で説明する場合もあります。これを解って頂くための、資料作成、説明(プレゼンテーション)などは、準備が必要です。

・社内では、それで決まった画面や帳票をプログラム作成してもらうために、プログラマー(部下である場合が多い)に、仕様説明を行う。(そしてその後も進捗管理。)

上記のように様々な人と話をしてプロジェクトを前に進める。これこそが「コミュニケーション能力」、「調整能力」の向上となります。

プロジェクトマネージャー

システムの価値向上(売上責任含む)、メンバーの育成を心がけてください。

プログラミング、設計の実作業は減りますが、経験・知識が重要な要素となります。

「システムのサービスイン」は、プロジェクトの成功を意味します。

その成功のためにあらゆる条件を整えるのですが、なかでも私は、リーダー・メンバーのモチベーション維持・向上は大事だと考えております。

特に、プログラマーは、作成が長時間化して、残業ということも少なくないのも事実です。

そういう状況を極力発生させないようにする、してもそれを乗り越えるように配慮することは成功要因の一つと言えると思います。

ただ、このレベルは顧客との調整など、あらゆることをしなくてはいけません。

最後に

ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

業界経験者である私の特色を出したいと思いまして、できる限り具体的に経験・事例を記載させて頂きました。

それによって、皆様がIT業界を知る一助となればと思っております。

ゲームで学ぶでプログラミング



プログラミング技能はIT社会の中でも必須と言えるスキルです。2020年からは小学校でも必修化される事が決まりました。

そんな子供向けに開発されているのがマインクラフトを利用したプログラミング学習!

ゲームをしながら自然とプログラミングの基礎を学べるので、子供からゲームが好きな大人まで幅広く学ぶことができます。

プログラミングって何なの?という方は一度、無料体験を受講されてはいかがでしょうか。

公式サイト⇒D-SCHOOLオンライン

今だけ!14日間の無料体験実施中!